男女による売場の違い〜男性編

前回は女性向けの売場構成についての話をした。女性だけを見ても購買に至るまでの考え方に特徴があるのがよく分かる。そして今回は男性に向け発信する売場に関する話をしていきたい。

一般的に女性は物事を同時に考えることができ、自分自身と関連付けて考えるという性格であるが、男性は物事を同時にあれこれ考えるのが得意ではなく1つの物事を集中して理論的に考えるのが得意な自己完結型という性質がある。

では男性に向け発信する売場について話していきたいと思う。


男性の売場

男性はファッションに無関心な人も多く、おしゃれの為というより大学生になって私服が必要になった。好きな人とデートする為に必要と理由で服を買いに来ているパターンが多い。

自己完結型の脳であるため、人は人、自分は自分という考えが強いので周りの影響を受けにくいと言える。そのため、服装も自分が良かったらそれでいい。つまりおしゃれに全く気を使わなくても大丈夫というという人も多い傾向になる。

これに加え男性は物事を簡潔に考える傾向にあるので売場作りにおいては、こちらである程度オススメ商品などを選定し、買ってもらいたい商品数を絞りこむようなシンプルで簡単な選びやすい売場作りを心がけるべきである。

1つのコーナーにあれこれ陳列するのではなく、この什器ならキレイめのジャケットとパンツ。この什器ならカジュアルなTシャツとデニムパンツというように、組み合わせが出来る商品を2つぐらいに絞ってあげると良い

壁面においてもアイテム数を絞り、テイストをより明確にし、店舗側で買ってもらいたいものを提示してあげることで男性にとっては買いやすい売場になる。

このように、ファッションにそこまで興味がある訳でなく自分の為と言うよりは相手の為、目的の為に洋服を購入し脳の性質上、選ぶことが面倒くさい男性には店舗側がある程度売りたいものを決め購入してもらうということが必要である。

しかし、男性は最後まで人に全て決められると、自分で何も決められなかったという自己否定を感じてしまいプライドが傷ついてしまう。その為、最後の選択肢をTシャツ1種類にするのではなく2つか3つにし最後の最後に自分で選ばせる選択肢を残しておいた方が良い。自分で選んで決めさせてあげて、男性脳のプライドを守ることが大切である。選択肢が3つ以上になるとどれを選んで良いか分からなくなってしまうので、選択肢は2つか3つがベストである。

色、柄

女性はカラフルな色使いで見ているだけで楽しくなるような売場作りをした方が共感を呼んでもらえるというような話を前回したように、色についても男女でそれぞれ反応に違いがある。

男性は光に反応する細胞が多く光の陰影を捉えやすい為、黒や白、青やグレー、シルバーなどの色を好む傾向にある。昔から世の男性が黒いロングヘアを書き上げる仕草に惹かれるのもモノクロと動きにより反応する男性の持っている色の反応の特徴と言えし、普段スーツなどを着ている男性にとっては馴染みやすい色でもあるのであろう。

極端に言えば、原色のようにはっきりした色を多く使った売場より、色味があまりはっきりしていないような色使いをした売場の方が男性の心により響くと言える。

売場に赤やオレンジなどの明るい色を使う場合には、白黒グレーの無彩色と一緒に1色だけ赤やオレンジなどの有彩色を取り入れてあげることで、ごちゃごちゃすることなくシンプルな色合いの売場作りが出来る。また、そこで使う有彩色がアクセントカラー的な役割をしてくれ売場もしまって見える。アクセントカラー的な位置付けなので、ここで使う有彩色の割合は全体の1割〜2割程度で十分である。

柄についても同じことが言え、1つのコーナーにチェック柄とストライプ柄を陳列するのは統一感がとれなくなってしまいあまり良くない。柄もチェック柄ならチェック柄というように1つに絞り陳列してあげるのが見やすい売場作りに繋がる。

フェイスが大事

男性の売場では特に第一印象がとても大切である。

色々なブランドで洋服を買い、その時に自分が気に入ればメーカーやブランドにはそれほどこだわらないという女性が多いのに対し男性は1度気に入ったら同じメーカーやブランドを買い続ける特徴があり、行きつけのお店を持ちたがる。ここと決めたら気まぐれで変えずに、1度習慣になると目移りをしないのである。

子供の頃にハマった電車や車、プラモデルを大人になっても趣味として続けているのは圧倒的に男性であり、大人になった今もドラゴンボールやジャンプなどのアニメや漫画を見るのも男性が多い。女性は大人になってもセーラームーンなどのアニメを見続けているという話をあまり聞くことはないのではないだろうか。

1度ハマったものを継続してずっと好きでい続ける、ずっとこだわりを持ち続けるのが男性の特徴であり、男性のお客様には第一印象でいかに良いお店と思ってもらうかが大切である。

お店に入ると視線の先には常に壁がある。当然のことであるが、限られたスペースに作られているのだから、それぞれのお店には区切りとして壁がある。つまり、人はお店に入ると無意識にそのお店がどこまでなのかを認識し、壁面に目がいくのである。その為、売場の壁面にあるフェイスをしっかり作ることが大切である。

フェイスは1アイテムをシンプルに見せるというようり重ね着などをしてより着ているイメージが湧く陳列をする必要があり、重ね着のセンスが大事になってくるということである。

このフェイス作りに関しては日本人の強みを生かせる部分である。

どちらかというと海外ではTシャツにジーンズのようなシンプルなファッションが良いとされているのに対し、日本人は重ね着、レイヤードといった着こなしが多く見られ、その配色が優れている。これは、四季の移り変わりや自然のつながりと一緒に生きてきた日本独特の着物の文化から来ている。重ね着は日本が独自に発展を遂げた文化であり、その強みを生かさない手はない。

フェイスの作り方については別の回でまた詳しく話していきたい。

いかがでしたか

以上が男性向けに発信する売場作りの特徴になる。

男性と女性。性別が違えば考え方も異なるのは当然である。お客様の目線に立った売場作りをして本当に愛されるお店になって欲しい。

0コメント

  • 1000 / 1000