左回りの法則と単純接触回数

左回りの法則

左周りの法則という言葉をご存知だろうか。

スーパーやショッピングモールではこの左回りの法則を利用し、お客様が店内を左回りで歩くように設計されている。

これは、人間の心臓は左側にあり心臓がある左側に回る時は周囲の空間を気持ち良いと感じやすく、反対に右側に回る時は気持ち悪いと感じやすいという人間の心理に基づいたものである。

店内をお客様にとって居心地の良い空間だと認識させ、滞在時間を少しでも長くして売り上げを伸ばすため、こうした設計がなされているだ。

什器の配置

左回りの法則を知れば、お客様にくまなく売場を歩いてもらうような什器レイアウトや通路幅の設定をすることができ、ゆっくり楽しく回遊できるお店作りをすることが可能になる。

左回りの法則によると人が自然に動くときに通る経路は左回りが良いということになる。また、多くの人は右利きであるため、無意識の間に右手で商品が取りやすいよう左回りで行動している。左手にかごを持ち右手で商品を取るといったようにである。その為、売れ筋商品を左回りの右側に陳列ができるような什器の配置をすると効果的である。

分かりやすい例がコンビニやスーパーである。コンビニは、入り口から入って左手が内側にくるよう回る反時計回りの什器配置をし、売れ筋商品である雑誌、飲み物、お弁当などを左回りの右側に配置し、消費者の目にとまりやすい配置にしている。

スーパーも同じように、外周には、需要のある冷蔵や冷凍の商品(野菜、魚、肉類)が置かれ、その商品を右手で取って左手のカゴに入れやすくする為、左回りになっている。

ディスプレイ

店の入口のディスプレーを右側に設置するか左側に設置するかによってもお店の集客が変わってくる。

人間にはビジュアルや感覚を司る右脳と計算や文字の読み書きを司る左脳があり、その働きは左右交差している。つまり、右脳の反応は左半身が敏感となり左脳の反応は右半身が敏感になるので、お店の雰囲気を演出したディスプレイは、入口の左側に置くとビジュアルや感覚を司る右脳が反応する為効果的である。

壁面の配置

人の目は英語の文化で左から右に流れ、最初に見たものよりも最後に見たものの方が印象に残るという心理効果がある。つまり、壁面で最初に見る商品は左側の商品であり、印象に残る商品は右側の商品ということになる。

左回りの法則に従って什器を左回りの右側に置き、最初に目に入る壁面は視認性や誘目性などの効果を狙って彩が鮮やかな商品を陳列することで集客効果を狙い、右側にはお店の象徴的な商品、本当に売りたい商品を陳列する。

多くの人が右利きという修正も活用し、1つの壁面で見たら左側よりも右側に売りたい商品を置くと効果的だ。

左側にディスプレイ、右側にスリーブで買って欲しい商品を取りやすく陳列した。

単純接触回数を使い、売りたい商品を複数回見せる

基本的に他の商品との兼ね合いもあり、同じ商品を出すということはあまりされていない。しかし、本当にそれが売りたい商品であった場合は、見せ方、陳列する場所を変え最低3回は見せるべきである。その一方、売れない商品はいっその事勇気を持ってお店から引いてしまうべきでもある。

深夜の通販番組を例にとろう。

テレビの画面では商品、特徴、価格、問い合わせ先の4つが繰り返し連呼されるように放送されることで、この4つの情報が自然と脳に刷り込まれていく。つまり、情報は回数を多く提示するほど、相手の脳に焼き付けられ、記憶に残るのである。

「渡る世間は鬼ばかり」の脚本家、橋田壽賀子先生は、その後の展開の伏線となる重要なセリフは、言い方、言う状況、言う人を変えて必ず3回言わせるようにしているという話もある。意識的に繰り返すことで、そのセリフを視聴者の記憶の片隅に残し、伏線を張り、その後の展開でその伏線が出てきた時に、「ああ、あの時の」となるのである。

つまり、大切なのは、あれもこれも売りたいとなってしまうのではなく、お客様に何を売りたいのか、どういった情報を発信したいのかを明確にすることだ。

その上で表現を変えて繰り返す。見せ方を変えて商品を陳列するといったことが効果的である。同じ商品でも、興味を持つポイントは人によって異なるからである。

同じ型のTシャツを見ても店頭のディスプレイに反応する人、フェイスで使われているインナーに反応する人、スリーブの陳列に反応する人というようにだ。見せ方を変える一手間ということが非常に重要になってくる。

ディスプレイ

フェイス

スリーブ

このように本当に売りたい商品、伝えたい情報がある商品は、見せ方、陳列方法を変え3回見せてあげると効果的である。

左回りの法則、単純接触回数を意識して売場作りをすれば、お客様にとって買いやすい売場になるだけではなく発信したい情報をきっちりと伝えられるお店になるのである。

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